HoI4二重帝国AAR⑨1942年
「あけましておめでとうございます」
「前回我が帝国は連合入りして鮮やかにドイツとイタリアを倒したが、ソ連が地中海に進出したんだったな」
「日本との戦争はまだ続いております。画像は撮り忘れましたが、1月1日に経済法を戦争経済(消費財=民需工場の15%)に変更しておきました」
「徐々に我が国も総力戦の態勢が整ってきたな」
「1月18日、ソ連がフィンランドにカレリア地方を要求。フィンランドはこれを拒否し、戦争は不可避と見えます」
「いまさら冬戦争か。…ん?」
「ドイツもいなくなったのでソ連は地盤固めに入ったのでしょう…何か?」
「おい、緊急で全軍に対ソ戦の配置を取らせろ!急げ!」
「へ?対ソ戦はいずれはやりますが、当面は日本への遠征を準備するはずでは」
「もうすぐに変更だ。HoIプレイヤーとしての直感だ。考えてもみろ、ドイツがいない状況で、ソ連と戦争になったフィンランドが連合に泣きつかず、連合がそれを受け入れないと思うか?」
「まさか…いやしかし、仮にフィンランドが連合入りしたとして、HoI4ではHoI2と違い、同盟を組んでいるだけで即戦争とはなりません。同盟国からの参戦要請を受諾されるか、敵国に自分も宣戦されない限りは戦争になりません」
「それは承知の上だ!いいかよく考えろ。我が国とソ連では地力が違いすぎて軍拡競争では勝ち目が無い。それにソ連は弱体とはいえドイツとイタリアとアルバニアを傀儡国に抱え込んでいる。我が国はただでさえ劣勢なのに三正面作戦をしなければならないんだ。今対ソ戦の準備が整っていないからと言って共産陣営を放置すれば必ず禍根になる!」
「確かに、フィンランドを見殺しにしてはソ連がまた一つ完全体に近付きますし、我らに向く軍も増えますね。そもそも完全体を目指し始めたソ連が我が国のベッサラビア等に目をつけないとは思えません…それに、質も量も年々増していく赤軍の津波を我が軍が受け止められるかと言えば…」
「そうだ。この負け確な状況をひっくり返せるのは、今ここしかないんだ!分かったら急げ!」
「は、はい!」
「対ソ戦の準備を急ピッチで進める中、2月10日にシャム帝国が中華民国に降伏しました」
「極東では日本が劣勢なのか?まぁ我が国は連合だから喜ばしいことだ」
「2月12日、対独伊戦勝記念ということでプーラ(イストリア)の海軍基地をレベル10まで拡張させ、造船所をMAXまで建設するよう発注しておきました」
「よおし、こうなったら戦艦も建造するぞ。k.u.k.Kriegsmarineの未来は明るいな!」
「まぁ、これくらいは遊ばなきゃやってられませんね」
「4月2日、ついにソ連がフィンランドに宣戦布告。冬(?)戦争が開始されました」
「ソ連は自ら以上に冬季戦の得意なフィンランドとの戦いを雪溶け後にもってきたのだろう…スターリンもなかなか頭が冷えているじゃないか」
「スターリンというよりも、本当に大粛清があったか疑わしい赤軍指導部が有能な印象を受けますが…」
「ま、どっちでも良い。とにかくこのソ連は恐るべき敵手だ」
「たとえフィンランドが連合入りせずとも、我が国は同じくソ連の脅威と直接国境を接する友邦として、最大限の支援を行うものであります。旧式の歩兵装備、戦車・航空機などを大量にレンドリースとして送ります」
「在庫処分がメインだろうに…」
「物は言い様ですので」
「4月6日、フィンランドが連合入りしました!予想的中でしたな…」
「これで我が連合と共産が戦争状態に入ったわけだな…我が国はまだ参戦していないが、すぐに参戦要請が来るだろう」
「すぐに受諾しますか?」
「いや、要請は1ヶ月間回答を留保できる。泥濘期が終わり攻めやすくなる5月1日まで待とう。それが…Xデーだ」
「了解しました。ギリギリまで軍も準備を進めます」
「ソ連を警戒してか、デンマーク軍から6個師団の遠征軍の申し出を貰った。ありがたく受け取り、彼らには近所のシュレスヴィヒ=ホルシュタインの防衛に当たって貰おう。ちょうど防衛兵力がいないから放棄しようと思っていたところだ」
「5月1日になりました。フィンランドの連合入り以降、独ソ戦が始まってからスカスカだったソ連国境にはどんどん赤軍が集まってきています」
「やはり今先手を打つしかない!全軍、進め!」
「というわけで我が国は連合陣営として共産陣営と戦闘状態に入りました…ここで、状況を整理しておきましょう」
「よろしく頼む」
「まず、連合陣営には英連邦、自由フランス、オランダ、ベルギー、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、そして我がオーストリア=ハンガリー二重帝国が属します」
「オーストリアとオーストラリアが同じ陣営とは紛らわしいことこの上ないが」
「本来ウチはエスターライヒですから勘弁してください、ウチの国にはカンガルーもエミューもいません…」
「そして、対する共産陣営には、ソ連、モンゴル、タンヌ=トゥヴァ、東ドイツ、イタリア連邦、共和スペイン、共産アルバニア、ソビエト領北アフリカ(リビア)、共産エチオピアが属します。この全てがソ連の傀儡であり、ソ連以外は先の戦争で軍備が一度解体されて再軍備の途上であり、ロクな戦力を有していません」
「両軍が衝突するのは…フィンランドとノルウェーの極北戦線がまず一つ。次が私どもの中央戦線です。ここが主戦場です。東ドイツから黒海まで長大な戦線で睨み合っています。また、東ドイツの裏手シュレスヴィヒにもデンマークからの遠征軍が存在しています」
「次に北イタリア戦線。我が軍の山岳軍に自由フランス軍も加え、イタリア連邦と戦います」
「次はアルバニア戦線。敵も1個師団しかいないようで、すぐにケリはつくでしょう」
「次、ピレネー戦線。自由フランス軍と共和スペイン軍が戦います」
「さらに、アフリカ戦線が2つ。英仏軍がソヴィエト領北アフリカで戦う北アフリカ戦線と、エチオピアで戦う東アフリカ戦線です」
「さらにジブラルタルのあるスペイン南部や、ソ連領コルシカ島のある西地中海でも戦闘は行われるはずです」
「これだけの大作戦だ、全体の面倒なんてとても見られない…他は同盟国に委ね、我々は中央戦線に尽力する!」
「我らの130個師団の準備は完了、8個航空艦隊に水上艦隊と潜水艦隊も万端です」
「作戦だが、まずは装甲軍を主体に小規模な包囲殲滅を行いつつ、ドニエプル川〜ダウガヴァ川のラインまで前進する。その後はまた適切な場所に装甲軍を投入し、さらなる包囲殲滅を狙う。そういった包囲を何回かするうちに勝機も見えて来よう」
「というわけだ!全軍突撃ーーっ!!」
「早速5月21日、限界に達したフィンランドは降伏した。だが、まだ敗残兵はノルウェーで戦い続けることになる」
「5月23日、オデッサ占領!しかも12個師団包囲殲滅のおまけつきだ。大戦果ではないか!」
「5月26日、キエフ占領!いけるぞこの戦!」
「イタリア方面もアルバニア方面も大勝利、これはこの戦い頂きですな!」
「よし!このまま畳み掛けるぞ!押しまくれ!」
「大変です!戦線中央から急報…敵の突破を許し、急速な浸透を受けつつあり!敵は東ドイツから南下してモラヴィアに侵入、ブルノを占領しそのまま一気に帝都ウィーンへ侵攻中!『赤いナポレオン』『赤軍の至宝』トゥハチェフスキー元帥率いる約60個師団です!」
「マズいマズいマズい!予備戦力などというものは皆無だ!大至急、敵の進路上に訓練未了の新兵をバラまいて敵の足を止めよ!」
「あああああああああ!!!!」
「即座に攻勢を中止し防御に移行!装甲軍を呼び戻せ!突破された破孔の根本を装甲軍で刈り取って反撃に転じるぞ」
「もちろんやりますけど、間に合うかどうか…」
「6月22日、装甲軍が引き抜かれた右翼でも劣勢になり始めました。オデッサは奪還され総崩れの危機です」
「戦線を下げて圧縮するんだ。キエフも放棄!秩序だった後退を維持しろ!赤軍に付け入れる隙を断じて与えるな。総崩れには意地でもしてはならん!」
「この絶体絶命の状況…どうすれば…」
「諦めるな…時間を止めてマップを舐め回すように見つめれば答えはある」
「ぶっちゃけた話、私はHoIではこういう失敗をした時にまだ立て直しが出来る状態で気付ける本能的な感覚があるからな。それを信じろ」
「…っ!あった!シュレスヴィヒの兵を使え!」
「シュレスヴィヒのデンマークから来た軍は新兵のみ6個師団しかいませんが…こちらの方面に東独軍も赤軍も見受けられません。後ろから奇襲してみましょうか」
「即座にやれ!」
「ブダペスト陥落は首の皮一枚のところで回避しました…が、帝都ウィーンは陥落し、まだ浸透してきた敵が多すぎて、敵がクロアチア方面にもやってきました!こちらに対応出来る部隊はいません…もう終わりだぁ!」
「怯むなっ!イタリア連邦は既に死に体だ、イタリア方面軍の山岳軍24個師団を大至急呼び戻せ!代わりはフランス軍から遠征軍で借りた9個師団にやらせれば良い」
「この山岳軍に、さらにまた訓練未了の新兵を放り込んでどうにか敵の足は止まりましたが…すぐ敵は攻勢を再開するでしょうし、もう詰みかと…」
「アッ!しかもAIに任せてたら16個師団が敵中に孤立してる!」
「んおぉん…」
「あぁ…滅亡エンドか…帝国領にアカどもがあんなにどっちゃりと…読者様に何て言い訳しよう…」
「急報!まだ我らは死んではおりませんぞ!」
「?」
「7月3日、搦め手から奇襲された東ドイツ政府は降伏。東ドイツの領土はオーストリアのものとなります。これはつまり…」
「形勢逆転だ!オーストリアに入った敵は東ドイツから来ている。補給を断てたぞ!」
「出すぎた敵の60個師団は、今や敵中で補給切れになり、勝手知ったる地元の山岳兵にやられるだけの木偶の坊と化したぞ!」
「こやつら絶対に逃がしません!皆殺しです!」
「敵も混乱しているようだ。進軍が止まり、包囲された部隊への攻撃も止み、ベッサラビア方面もにわかに安定してきたぞ」
「うおお!死ねや死ねや!」
「こうして休みない攻勢を続けた結果……」
「8月15日、ついに包囲下に置いた敵60個師団の殲滅を完了しました!孤立した味方も無事です!ウィーン始め占領された都市も奪還しました」
「敵側の損失は実に2.01M、我らは266kに留まっております。キルレシオは9:1程度です」
「いぃいいよぉっしゃあああああ!!!!」
「この大逆転勝利は『ドナウの奇跡』として全世界に喧伝されるべきでしょうね」
「デンマークからの遠征軍には全員マリア・テレジア勲章を授与しなければならないな」
「いやぁ…今回は本当に死ぬかと…。全身が総毛立って震えが止まりませんよ」
「さあ、攻めの手を緩めるな!後退した前線でも大反攻に転じ、帝国領から敵を完全に叩き出せ!」
「ドナウの奇跡を受けて戦意を喪失したのか、反攻を後押しするかのように、8月28日イタリア連邦が我が国に降伏しました」
「素晴らしい!イタリアに当てていたフランス遠征軍の9個師団はソ連との前線で使うから、すぐ再配置をかけろ」
「11月1日、激戦によって人的資源が払底してきたため、徴兵法を『大規模徴兵』に変更しました。これにより、全人口の5%までが徴兵の対象となり人的資源となります。1.54Mまで増加しました」
「臣民よ、銃を取って前線へ!」
「現在の戦況ですが、流れは完全に我が方にあります。帝国領から敵を完全に駆逐し、オデッサを再度占領しました。敵を5個師団ほど追加で包囲殲滅しています」
「よろしい。もう11月だ、航空機はじめ装備の消耗も激しいし、冬季は休もう…ん?」
「お、オストプロイセンに突如イギリス軍が強襲上陸!8個師団はいます!」
「助けるぞ!それに、装甲軍でこう…」
「北上すれば、東ドイツでまだ頑張っている敵を包囲出来る!50個師団はいるぞ!」
「殲滅出来れば本当に美味しいですよこれは…」
「無念ですが、取り逃がしました」
「我らが突破する前にイギリス軍が海に叩き落とされてしまったな…」
「我が軍にもっと装甲師団がいれば…悔しいですね」
「まだ15個師団しかないのを1箇所に集中して大切に運用している状態だからな…」
「我が国って急成長したとはいえ、元のICは48しかないですからね。ただでさえ装甲師団は贅沢な編制にしていますし、なかなか数が揃いません」
「本当なら装甲軍を3つ4つ作ってバンバン包囲殲滅していきたいのだがな」
「既に攻勢の衝力も失われましたし、年も暮れましたので攻勢はここまでとします。来年はまた5月から攻勢に出ますが、標的はやはり今回と同じく、東ドイツの敵の包囲殲滅となります」
「冬の間にソ連がどれだけ回復するかと思うと恐ろしいのだが、もう我らも限界に達している。貴重な人的資源を浪費しないためにも、休むべき時には休まねばなるまい」
「それでは、12月31日の戦況を貼って1942年はこれまでといたしましょう」
「損害はソ連2.75Mに対し我が国317kだ。キルレシオは9:1は割ってしまったが、まだ8:1以上を保っている」
「ソ連には到底及ばないが、我らも冬の間に出来るだけのことはしておこう」
「前線に貼り付けられる師団は、東ドイツとイタリアとアルバニアの降伏によって増えています。また、デンマーク遠征軍の6個師団だけとはいえ、緊急時の予備が出来たことは大きいです」
「何より、一正面となったことで中の人に大変指揮しやすくなった」
「それにしても、ソ連は確かに大粛清したはずなんですが、トゥハチェフスキーの奴生きてましたね」
「スキル7元帥で特技が4つくらいあったな。まったく恐ろしい」
「HoI2では大粛清したら必ず死ぬトゥハチェフスキーですが、HoI4ではそうとは限りません。ロコソフスキーとどちらか選ぶ形になっています」
「将軍としてはトゥハチェフスキーの方が優秀だが、ロコソフスキーには司令部スタッフとしての機甲師団強化の能力があるからな。実際プレイヤーとしても考え所なのだが、AIはトゥハチェフスキーを選ぶことの方が多い気がする」
「今回のAAR、中の人は一年ごとにプレイと執筆を繰り返していて、月一のオートセーブだけしてやり直しも一切していなくて、テストプレイすらしていないから、先のことは一切分からないのだが…」
「今年は本当にヒヤっとしましたね。棺桶におでこくらいまで突っ込んでましたよ」
「戦線に大穴が空いていて、ウィーンを一時占領された時は頭が真っ白になった」
「しかし、このドキドキ感が読者様にも伝わっていればとても幸いです」
「今年を上回る危機なんかそうそう無いと思うが…そういうこと言ってると来年が怖いな?」
「正直なところ、現時点の中の人にも全く分かっておりません。来年度に大量に増殖したソ連軍の津波に飲まれるかも知れませんし、このままあっさり勝ててしまうかも知れません。戦線を見る限り、どちらの可能性も否定出来ないのです」
「とにかく、来年度にも楽しみを残せて良かったではないか。そのくらいの考えでちょうど良かろう」
「そういうことです。では、次回の1943年もお楽しみに!」
「願わくば、この二重帝国の栄光の軌跡を共に最後まで見届けてほしい」
HoI4二重帝国AAR⑧1941年
「あけましておめでとう。ちょうど念願の空母が完成していたので、『Franz Ⅰ』と命名しておいたぞ」
「公募により、昔のハプスブルク家の君主から頂戴しました。フランツ1世て誰だっけ?という方は、マリア・テレジアの夫といえば伝わるかと思います」
「1月16日、イギリスがイタリアのタラントとシチリア島に上陸を敢行しました」
「数日で海に叩き落とされたが…イギリス十八番の奇襲上陸だな。イタリアはタラントを空襲どころか占領されて恥ずかしくないの?」
「プーラをギリシャに占領された私達が言えたことではないんですが…」
「3月21日、徴兵法を『限定的徴兵』に変更し、徴兵の割合を2.5%まで上げた。なお、NF『軍国主義』で1.0%プラスされているから合計3.5%だな。これで人的資源が増えたぞ」
「4月29日、泥濘期が終わったのかドイツ軍が戦線南部で攻勢に出て、戦線を突破して瞬く間にオデッサまで占領しました」
「これにより我が国とソ連の陸上の国境は無くなりました。が、輸入は黒海経由で行なわれるので問題ありません」
「中央や北方では少し後退したようだが、さすがドイツ軍。速いな」
「ですが、この形だと分断されて突出した南方に包囲殲滅の危険がありませんか?」
「41年5月の絶頂期ドイツ軍を信じろ」
「6月13日、シナイ半島に押し込まれていたはずのイギリスが一転攻勢に出て、スエズ運河を奪還していました。まだまだ分かりませんね」
「イタリアは何をやってるんだ…」
「6月28日、新型戦車の研究が完了しました。主砲、エンジン、装甲を改良した上で大量生産に入ります」
「1941年だと…史実ハンガリーのトゥラーンやドイツ占領下チェコのT-25とかだろうか?妄想が膨らむな」
「7月11日、緊急事態です。懸念通りにドイツ軍の突出した南方軍集団推定30個師団が、ソ連軍によりご丁寧にも二分割されて包囲されました。脱出は絶望的かと…」
「…早いが、勝負あったな。ただちに全軍を対ソ戦配置から対独戦配置へ移行!攻勢計画を立案しろ!宣戦の正当化工作を始めろ!」
「オーバーシュレージエン、ニーダーシュレージエン両州の奪還を名目に正当化を始めました。オーストリア継承戦争以前の国境に戻してやりましょう」
「お前はいつの時代に生きているんだ?」
「7月13日、総力戦に備え海軍総司令官にホルティ・ミクローシュを任命しました。言わずと知れた史実ハンガリーの『摂政』ですな」
「空母艦載機が強化されるトラップもいたのだが、まだ空母が1隻しかいないので、主力艦直衛艦が強化されるホルティをチョイスした」
「あっ、この人見たことあると思ったら、この前シェーンブルンで捕まった不審者じゃないですか」
「これでもハンガリーの国民的英雄なんだから許してやれ」
「クソッタレめ!本当に大粛清やったんだろうな奴らは⁉︎」
「さらに23日にはシュレージエンまで赤軍が侵入。これにより正当化工作がパアになってしまいました。宣戦が遅れます」
「ええいこのっ、なら今度はバイエルンだ。文化的に近しいバイエルンは我らオーストリアに統合されるべきである!」
「9月1日、国粋スペインが枢軸に加盟。おそらくヨーロッパが赤化してしまうのではないかとの危機感を覚えたのでしょうな」
「8日後、英領ジブラルタルが陥落。イギリスもやっとスエズを奪還したらこれだ、踏んだり蹴ったりというところだな」
「9月14日、正当化工作が終了したので即日ドイツに宣戦布告しました」
「用意できた兵力は、陸軍103個師団に空軍7個航空艦隊(戦闘機2100/CAS700)だ。これをドイツ国境と、イタリア国境と、旧アルバニアのイタリア国境と、万一の参戦に備えてトルコ国境にも配置した。また、陸軍の装甲軍はベルリンを直撃するためにズデーテンラント北側に配置した」
「ハイエナする以上、せめてベルリンは取っておきたいところだな。講和会議でソ連にあまり大きい顔をさせるわけにはいかない」
「赤軍は既にベルリン目前まで迫っています。横取り出来るかは怪しいところです」
「ドイツ!漢気を見せろ!」
「海軍の水上艦隊と潜水艦隊にはアドリア海と地中海東部を戦闘哨戒してもらいます」
「それでは…進撃開始!徴兵逃れの美大落ちを介錯してやろう!」
「宣戦の直後、ドイツと戦争状態になったことにより連合陣営からオファーが来たので受諾しました」
「断る理由がないからな」
「9月22日、我が国の装甲師団が赤軍より先にベルリンに入城しました!ライヒスタークには二重帝国旗が翻っております!」
「やったぜ(ガッツポ)」
「そのまま我が軍はバルト海まで打通、赤軍からドイツを切り離して蓋をしました!後は切り取り放題です」
「我らが装甲師団は優秀だな!手塩にかけて育てた甲斐があったというものだ」
「西部では連合軍がオランダに大挙上陸しています。このままドイツ軍をサンドイッチにしてやりましょう」
「10月6日、コペンハーゲンを解放」
「10月11日、ローマを占領しました」
「翌日、ベルリンとローマの占領を受けて戦後の体制を決めるためヤルタ会談が行われました」
「我らの席はないのか!ベルリンとローマに翻りしはどこの旗だと思っている!」
「10月26日、ドイツが降伏しました。対象の名義はスターリンになっています」
「ぬう…ベルリンを含むドイツ本土の8割方は我が軍が占領しているのに…」
「ほとんどロクに抵抗されていませんから、ソ連がドイツ軍を全部引き受けてくれたのでしょう。仕方ないことかと」
「11月7日、マドリードで講和会議が招集されました!」
「はあ?まだ日本がいるだろ⁉︎」
「よく分かりませんが…とにかく講和です。発言力となる戦勝点はソ連が1位、我が国が2位のようです」
「ちょうど7週間くらいで終わったな。普墺戦争のお返しだドイツめ」
「まぁ短期で済んで良かったです。確認したところ、何故か日本とその他おまけの国々は枢軸から離脱、戦争は未だ続行されています」
「まだ日本と戦争は続くのだな。しかしドイツ=ベルギー戦争ということは、ポーランドは連合入りしていなかったのかな?」
「よく分かりませんね。よく確認していなかった私の手落ちです。申し訳ありません」
「しかし、我らの損害は僅かに29k(29,000人)か。ドイツを食ったのに損害はバルカン戦役と大差ないではないか。素晴らしいな」
「さて、ソ連の要求は…ベルリンを中心とした傀儡の東ドイツの建国、イタリアの海外領土を傀儡として独立、イタリアとスペインの傀儡化、イタリアがフランスから奪ったサヴォイとプロヴァンスとコルシカ島のソ連への割譲か」
「地中海がアカに席捲されてしまいますし、我が国と西欧との間に楔を打ち込まれましたな…しかもアルバニアが取られたのは戦略的に痛いです」
「まぁ、対枢軸戦が終わってからも我が国と連合で利害が一致し続けられるというのは良かったのではないかな?」
「それは一理ありますね。次は連合と一緒に対ソ戦をすることはこれで確定です」
「ところで、スペインは可哀想にな…欧州赤化を食い止めたい一心で参戦したら、ロクに戦わない内に自分が赤化させられるとは…」
「それで我が国の要求ですが、如何なさいますか?」
「ドイツ・イタリアへの意趣返し!この一点につきる」
「具体的には?」
「ドイツからは文化的に近しいオーバーバイエルン、ニーダーバイエルンの両州と、普墺戦争で争点になったシュレスヴィヒ=ホルシュタインを割譲させ、イタリアからはオーストリアの旧領ヴェネト州とロンバルディア州を割譲させる!」
「いつの時代に生きてるんだお前は!講和会議の他国の連中もドン引きするわ!」
「いーや!これは完全に正当な要求である!ポチッとな!」
「たまげたなぁ…」
「それでは、戦後のマドリード体制を確認していきたいと思う」
「まずはドイツからだ。民主化された西ドイツと、共産化された東ドイツに分断され、バイエルンとシュレスヴィヒは我が国が頂戴した」
「次にポーランドだ。ポーランドは復活出来ず、東側はソ連に占領され、ダンツィヒ(グダニスク)をはじめ西側の一部になんと英領ポーランドが作られたぞ。なお南部のガリツィアに関しては元々帝国領だ」
「ちょっと謎ですよねこれは」
「ポーランド分割(2年ぶり6回目)」
「これは…もう二度とポーランドは復活できないでしょうねぇ…」
「ポーランドは地理的概念だから」
「次に、地中海方面です」
「自由フランスが復活しましたが、プロヴァンス、サヴォイ、コルシカ島がソ連領となりました」
「イタリア、スペイン、リビア、エチオピア、アルバニアがソ連の傀儡となったな。リビアのことだが、ソビエト領北アフリカなんて国は初めて見たぞ…」
「また、イタリアからヴェネトとロンバルディアを返してもらったな。旧領を回復して気持ちええんじゃ」
「またこの人は…」
「それでは、さらにパワーアップした帝国の姿を見て今年を終わろうか」
「ICは236まで成長しました。5年前が48だったと思うと感慨深いですね」
「立派になったものだ。これからさらに発展させていかねばならんな」
「来年は日本までの遠征と、将来の対ソ戦を準備することになるでしょう」
「それでは皆さん、お元気で!」
HoI4二重帝国AAR⑦1940年
「あけましておめでとう」
「昨年はドイツのポーランド侵攻に合わせ、我が国はバルカン戦役を発動し、無事に平定しました。今年の我々は、ソ連の侵略の可能性に備えつつ軍備を拡張していかねばなりません」
「ソ連はM=R協定によって、帝国がルーマニアから獲得したベッサラビアへの請求権を持っている」
「実は確認したところ、ソ連はベッサラビアには請求権を持っていますが、始めから帝国領ガリツィア=ロドメリアやブコヴィナには持っていませんでした」
「えっ…つまり、初期の国境のままでいるか、ルーマニアをベッサラビアだけ残してリリースしておけばソ連との火種は発生しないようにMODは作られているということになりませんか」
「知らなかったんだ…これでソ連と戦争になるかも知れんから、対ソ戦の用意をしておくように」
「我が国も軍隊の主力をソ連との国境に配置していますが…ソ連相手には質量ともに劣勢と言わざるを得ません。彼我の国境の戦力差は大してありませんが、彼らはソ連赤軍のほんの一部でしか無いことは明らかです」
「そこで我が国も軍制改革をもって対応するつもりだ。新規部隊の徴兵の拡大、陸軍ドクトリンの強化に、さらなる既存師団の拡充を行う。さらに、今年中には新型の航空機が順次ロールアウトし始めるでしょう」
「それでは、緊迫の1940年スタートだ」
「1月10日、大日本帝国が枢軸に加盟した。これでもし対枢軸戦を始めるなら日本まで遠征しなければ戦争は終わらせられなくなった」
「どうやって日本まで行けばいいんですかね…」
「2月19日、原子力研究をスタートした。正直、原爆よりも研究所要時間-2%の方が長期的には強力ではないかと思う。まぁ核は大国の嗜みと思っているから、ちゃんと研究は進めるつもりだがな」
「実は、史実のアメリカでマンハッタン計画を担った学者には旧二重帝国領出身者が多くいます。オットー・ロベルト・フリッシュ、ジョン・フォン・ノイマン、レオ・シラード、スタニスワフ・ウラム、エドワード・テラーなどが挙げられるでしょう」
「だいたいがユダヤ人弾圧から逃れてアメリカに亡命した者だ。しかし、帝国が未だ存在するならこの研究者たちは祖国で働いてくれるのでは?MODで何かしら核で有利なことがあっても良いのではないか?と思う今日この頃だ」
「2月20日、それまでの軽戦車師団の編制を全面的に変更した。中戦車、自動車化歩兵、自走砲、自動車化ロケット砲兵を擁し、支援中隊には砲兵、工兵、偵察兵、整備兵、野戦病院を有する贅沢なフル装備装甲師団に生まれ変わったぞ。装甲化率は39%だ」
「なお、装甲軍の指揮官が攻勢ドクトリンを持っているので正面幅は22に設定しました」
「既存の軽戦車5個師団と騎兵2個師団は全てこの編制に変更し、生産ラインも全て新装備に変更しておいた」
「将来の実戦デビューが楽しみですね!それと、ついでに歩兵師団と山岳兵師団に補給部隊の支援中隊を加えておきました。帝国軍の兵站には万全を期しましょう」
「2月28日、エジプトのカイロがイタリア軍の手に落ちたようだ。アレクサンドリアも包囲し、イタリア軍はスエズ運河目前に迫っている」
「このイタ公やりますねぇ!」
「3月1日、ドイツがデンマークに宣戦布告。なおノルウェーにも既に宣戦している」
「人のことを言えた義理ではありませんが、奴らやりたい放題ですな」
「3月24日、司令部にアルフレート・フォン・フービキを迎えた。装甲師団がますます強力になるぞ」
「3月31日、日本が仏印に進駐しました」
「史実だと北部南部と分けて行っているが、ゲームではまとめてになっているな」
「4月21日、新型の戦闘機が完成しました!先の戦役で入手した空軍経験値でエンジンを改良した上で、大量生産を始めます」
「エンジンの強い飛行機は強い!鉄則ですな」
「あの、民需工場は15×3+αと既に充分な数に達しました。民需工場の建設を取りやめて軍需工場一本でいこうと思うのですが」
「えっ…じゃあ最後にボヘミアとハンガリー北部に1つずつだけ民需工場作らせて」
「まぁいいですけど、何故です?」
「ピルスナーウルケルとトカイワインの工場!」
「(腹パン)」
「オフッ!」
「なんであんたの好きなビールとワイン作るのに国家予算投じなきゃならねえんだ!」
「いいじゃん!どっちも帝国が世界に誇るお酒だよ!輸出品にも将兵の嗜好品にも最高だよ!」
「しょうがにゃいにゃあ…」
「7月19日、司令部にマクシミリアン・デ・アンゲリスを迎えました」
「効果は師団回復率+8%だ。戦闘での消耗から早く立ち直ってくれるという能力だから、どんな場面でも有効なものだな」
「さて、同日ふと気になってソ連の様子を見てみたのですが」
「ふむ、如何に」
「NF『ベッサラビアへの要求』を取得せず、『反資本主義外交』を取っていました。なおこのソ連、バルト三国にもフィンランドにも手を出していません」
「かなり綺麗なソ連だな?何にせよ、ウチに来ないというのは朗報だが」
「ベッサラビアの持ち主がルーマニアでないからなのか、その持ち主がソ連とのICや戦力の比で一定以上だからなのか、はたまた他に何かあるのかは不明ですが」
「よし、では敵意が無いというアピールに石油の不足分をソ連から輸入するようにしてみよう」
「気休めには良いかも知れませんね」
「ソ連との国境の状況はどうなっている?」
「…この前は我が軍とほぼ同数だったのを確認していたんですが、いつの間にかほぼ2倍まで増加しています…」
「35個師団対69個師団…ウ-ン(卒倒)」
「まずいですね…軍拡競争になったら人的資源でも工業力でも資源でも圧倒的に負けている帝国には勝ち目はありませんよ」
「かと言ってまだ戦争出来る準備は整ってないしなぁ…むむむ」
「ひとまず、可能な範囲で質量ともに向上させていきましょう」
「9月6日、北アフリカ戦線を覗いてみたら」
「イタリアが見事エジプト、スーダン、パレスティナ一帯を制圧し、イギリス軍をシナイ半島に追い詰め、フランス領シリア、レバノンに侵攻しつつありました」
「あっ…ドゥーチェが輝いて見える…」
「このイタリアは間違いなく有能です」
「9月19日、陸ドク『機械化攻勢』の研究が完了、戦術『電撃戦』が使用可能になりました」
「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!」
「中の人のドクトリンは電撃戦ですからね。テンションも上がるというものです」
「10月10日、新たに資源採掘系統の技術を研究し始めました」
「資源産出量が+10%される。輸入が嵩んできているし、帝国も鋼鉄、石油、アルミ、クロム、タングステン等の資源をそれなりの量保有するようになったから、見返りがあると判断した」
「11月10日、陸軍長官を訓練速度UPのツヴァイエンシュタムから陸軍移動力+10%のツェーナーに替えるついでに、ふとドイツのNFを覗いてみれば、なんと『ソ連との交戦』がちょうど完了するところでした」
「おお…」
「そして11月16日には独ソ戦の火蓋が切って落とされました」
「始まったか。しかし、なんでまたわざわざ冬のロシアに攻め込むのか…」
「HoIをある程度齧った者なら分かる話なのですが、数の問題さえ解決すればドイツのソ連に対する陸ドクによる質のアドバンテージは早い年度の方がより大きいですからね。この枢軸のAI、まるで肉入りのようです」
「一つ気になる点としては、リトアニアの生存や我が国の存在で、独ソの前線が史実よりずっと狭くなっていて、間違いなく両軍とも密度が高いことか。これは注目だな」
「ウチにとっては漁父の利を得られる美味しい戦いです。出来るだけ長くじっくりと絶滅戦争を楽しんでもらいましょう」
「お前趣味悪いな?」
「では、独ソ戦の前線を見ながら1940年を終わりましょう。まだミンスクすら落ちていませんな」
「結局帝国はソ連に宣戦されずに済み、独ソ戦が始まった。よって次は既定の方針通り、独ソ戦の戦局が決定的になり次第、手薄になったドイツ本国を奇襲する」
「問題はそれがいつなのか、ということだ。来年かも知れないし再来年かも知れないし、もっと後かも知れない」
「ひとつ気になったのですが、ちょうどクリスマス前後に突出し過ぎたドイツ軍が、後続と切り離されて包囲殲滅食らってました」
「これは…装甲や自動車化師団が犠牲になっているでしょうね…痛いですね」
「中の人はドイツ軍服持ってるくらいドイツ軍贔屓ですからね。心理的にダメージが大きい」
「なお、あくまでもオーストリア好きなのであってナチではないことを明言しておきます」
「それでは今年はこの辺でお別れとしよう」
HoI4二重帝国AAR⑥1939年
「あけましておめでとうございます」
「今年は二重帝国飛躍の年になるだろう、乞うご期待だ」
「まず新年早々、政治顧問にサーラシ・フェレンツを登用しました」
「周辺への拡張が間近に迫ってきたのでな。占領地で工場やインフラを破壊するパルチザンへの対策としての『恐怖公』だ」
「史実ではハンガリー矢十字党の指導者で、WW2でハンガリーをドイツと共に徹底抗戦させた人物ですね」
「これで研究機関も政治顧問も全て席が埋まったから、今後は政治力が貯まったら参謀や総司令部スタッフを雇用していく。ともあれ、セルビアは滅ぼされるべきである」
「…2月14日、しばらく見ないうちに航空機が貯まっていましたので、ブダペスト郊外に第2航空艦隊と、プラハ郊外に第3航空艦隊を配置しました」
「これで我が空軍は戦闘機900にCAS300を保有することになった。ほとんど2倍の差があるドイツなど列強国を相手にするのは無理だが、中小国が相手なら圧倒できる軍備と言えるだろう。ともあれ、セルビアは滅ぼされるべきである」
「…引き続き空軍は拡張し続けて参ります」
「3月1日、 資源のタングステンが不足したのでポルトガルから輸入します」
「ポルトガルは大量に産出してくれる上に無害なので、石油のベネズエラと並び理想的な取り引き相手だな。ともあれ、セルビアは滅ぼされるべきである」
「…翌日、貯まった陸軍経験値で師団編制を改良。支援大隊に砲兵、偵察兵、野戦病院を付け加えておきました。」
「とは言っても、まだ全軍に充足出来る程の新装備の備蓄はないから、しばらくは書類上でしかないがな。ともあれ、セルビアは滅ぼされるべきである」
「…4月8日、陸軍長官にオットー・マイクスナー・フォン・ツヴァイエンシュタムを任命しました」
「彼の持つ訓練時間-10%が、部隊の拡張により練度が低下した既存の師団の演習に使えるためだ。ともあれ、セルビアは滅ぼされるべきである」
「…6月14日、イタリアがドイツと同盟を結び枢軸陣営に入りました」
「8月2日、司令部スタッフにフランツ・ベーメを指名。歩兵師団が強化されるぞ。ともあれ、セルビアは滅ぼされるべきである」
「…8月24日、ドイツがポーランドに宣戦布告!WW2が始まりました!戦争です!」
「ついに始まったか!全軍へ非常事態と戦闘配置を宣言、既定の計画に従って直ちに配置につけ」
「第1歩兵軍(歩兵33)、第3装甲軍(軽戦車3騎兵2)、第1、第2航空艦隊はルーマニア方面へ移動」
「第2山岳軍(山岳24)、第3航空艦隊はユーゴスラヴィア方面へ移動」
「アドリア海艦隊はアドリア海およびイオニア海にて海上戦闘哨戒にあたれ」
「第4山岳軍(山岳3)は予備、オーストリアにて待機せよ」
「ともあれ、セルビアは滅ぼされるべきである」
「…それでは、全軍の移動中のこの時間を使い、WW2史実開戦の時点での我が国の3年半での国力の成長について報告させて頂きます」
「民需工場が23→45、軍需工場が20→36、造船所は5のままでICは48→86です」
「陸軍は27個師団から65個師団に拡張、海軍はデフォルトの戦艦2駆逐3に軽巡2駆逐5を追加、空軍は戦闘機42機のみから戦闘機900機、CAS300機まで拡張いたしました」
「中堅国としては及第点レベルまで育ってきたのではないかと思います」
「ともあれ、セルビアは滅ぼされるべきである」
「さっきからずっと五月蝿いんですよ!大カトーか何かですかもう!」
「恐れ多くも皇位継承者殿下ご夫妻を弑し奉り、自らの薄汚く矮小な領土欲をもって、帝国滅亡の引き金を引き、世界の無辜の人民を戦火の辛苦に塗れさせたセルビアを許してよいのか!滅ぼされるべきである!」
「気持ちは分からんでもないですけど」
「ドナウ川以南のセルビアとツルナゴーラ(モンテネグロ)だけのユーゴなんざ実質セルビアだろ!セルビアは滅ぼされるべきである!」
「落ち着いてくださいってば」
「枢軸と連合が戦争を始めた今以外に好機は無い!我らの領土を狙う薄汚い賊どもを誅滅しバルカンに我らの威光を知らしめるのだ!(ポチッ)」
「9月4日、二重帝国がユーゴスラヴィア、ルーマニア、ギリシャ、ブルガリア四国へ同時に宣戦布告…」
「外部からの介入が無い今こそ好機!蹂躙せよ!」
「まだ新装備充足してないんですけどぉ…」
「あんな雑魚どもには不要だ!進撃開始!」
「ユーゴスラヴィアおよびルーマニアとの国境線で一斉に戦闘が始まりました。緑は優勢な戦闘、黄は互角、赤は劣勢です。ルーマニア方面は黄と赤が混じっているようですが…」
「ルーマニア方面では彼我の師団数はほぼ互角だし、我が軍も航空優勢はあるが陸軍の質では大した有利はないからな。陸ドクはまだ3つ目だし、新装備も充足してないし」
「だが、本命は3:1近い戦力差があるユーゴスラヴィアだ。そちらはすぐにケリがつくだろう」
「9月8日、ユーゴスラヴィアが4日で降伏しました」
「やったぜ(ガッツポ)」
「ま、首都のベオグラードが国境に剥き出しですから仕方ないですよね」
「セルビア人を残らず強制移住させハンガリー風にナーンドルフェヘールヴァールと改名しておくように」
「しませんから」
「ユーゴスラヴィアに当たっていた第2山岳軍へ、新しく出来たブルガリアとの国境線に移動するよう命令しろ、予備の第4山岳軍はギリシャとの国境線に移動するように。空軍もセルビアの基地に移動しエアカバーを継続しろ」
「翻ってルーマニア方面ですが、一番抵抗の激しいバルカン北部空域でも味方の戦闘機300に対し敵は43機と圧倒的な優位を誇っております」
「その空域で我がk.u.k.Luftwaffeに記念すべき初のエースパイロットが誕生しました」
「海軍も負けておらんようだな。艦隊はアドリア海でギリシャ海軍と戦闘に入り、被害なしで駆逐艦5隻の撃沈を確認しているぞ。戦艦様々だ」
「9月12日、ルーマニア南部で戦線の突破に成功しました」
「ここが勝機だ、その部分の操作を手動に切り替え!周囲の部隊をその穴に投入して奥へ浸透、包囲を狙え!」
「さて、ドイツがポーランドを征服し、独ソ間のM=R協定に基づき、ソ連が帝国領ガリツィア=ロドメリアを除く東部ポーランドを占領しました。WW1以前の状態に戻りましたね」
「ポーランド分割(124年ぶり5回目)」
「ドイツは翌日にベネルクス三国に宣戦布告。返す刀で西方へも進撃を始めました」
「急報!急報です!」
「どうした騒々しい。美味しくアインシュペナーを飲んでるのに」
「ギリシャ軍の強襲上陸を受け、トリエステ一帯を占領されました!」
「`;:゙;`;・(゚ε゚ )ブーッ!!」
「ばばばば、馬鹿な!HoI4はHoI2と違って沿岸プロヴィンスが空いていても、そこの海域の制海権が無ければ上陸出来ないはずだろ!!アドリア海の海戦で圧勝しているとさっき言っていたではないか!」
「クリームが服についたじゃないですか…艦隊は勢いに乗ってそのままイオニア海まで前進、結果アドリア海が空いて上陸されたようです…」
「海軍は恥を知れ恥を!」
「艦隊が1個しかないのに2つの海域を押さえるよう命令したお前のせいだぞ」
「うるせぇ(腹パン)」
「オフッ!」
「直ちに前線に送り出した第4山岳軍を呼び戻し、新編の4個師団を加えて当たらせろ!奴らを海に叩き落とせ!」
「なんともザンネンな戦争になりましたね」
「とんだハプニングがありましたが、ルーマニア方面は突破以降順調です。10月で2回の包囲を極めて戦車や自動車化を含む8個師団を殲滅し、首都ブカレストを占領しました」
「そのままルーマニアは降伏しました。10月30日です」
「よーし、ルーマニアを攻めた軍をブルガリアに向かわせるように」
「また、造船所を接収しましたので、いよいよ空母の建艦を開始しました。完成が待ち遠しいですね」
「今回の戦訓を受けて、次なるドイツやソ連との戦争に備えて陸軍ドクトリンの刷新を進めていこう。NF『次の戦争への準備』から陸ドク研究日数が半減するルートを取っていくぞ」
「ルーマニア降伏から3日後、特に見せ場もなくブルガリアが降伏したぞ」
「歯応えがない奴らですな。バルカンのプロイセンとは何だったのか」
「ユーゴスラヴィアやルーマニアはまだしも、WW1で共闘したブルガリアはちょっと可哀想な気がしないでもないのだが」
「知ったことではないでしょう。どうせ後々枢軸に入るんだから先に潰しておかないと…それに私はプロイセンと言えば強国というより、軍事費が国家予算の80%というガンギマリ国家という認識です」
「11月25日、ギリシャをついに降伏させた。ギリシャは歯応えがあったな」
「数字の上でも、今回戦った四国のうち、ギリシャだけはキルレシオが2:1に届きませんでした。やはりもっと装備や陸ドクを充実させておくべきだったかも知れませんね…」
「11月29日、ドイツがパリを占領してフランスが降伏しました」
「このドイツなかなか有能だな。手強い敵になりそうだ」
「なんだかんだドイツからの鋼鉄の輸入が100超えてますよ、ぼちぼち他国から買い付けるべきじゃないですかね?」
「うーん、匙加減が難しいのよな。実際にバルバロッサしてもらうまでは何とも…」
「まぁそれはさておき、バルカン戦役は無事に終了しましたので全軍に戦闘行動の停止と、新国境への配置換えを命令しておきました」
「陸軍は第1歩兵軍(35個師団)をソ連国境に貼りつけ、第2山岳軍(24個師団)には占領地の警備を命令し、第3装甲軍(6個師団)は即応の予備部隊としてブダペストに待機、第4山岳軍(5個師団)はイタリアとの国境に配置した。なお、ドイツとの国境には一兵もいない」
「ソ連から先に宣戦される事態はありますが、ドイツからは無いためです」
「海軍はアドリア海艦隊改め水上艦隊は今まで通りプーラ(ゲーム的にはイストリア)に、新造の潜水艦隊をザラに配置した」
「空軍は各航空艦隊をソ連国境近くに配備しました。第1はルヴフ、第2はベッサラビア、第3はスタニスワヴフといった具合です。また、まもなく第4航空艦隊が編成される予定ですので、それはウィーンに置いておきます。万一ソ連と開戦した時に前線の航空戦力が根こそぎ溶かされたりしたら困りますからね」
「それでは今年はここまでだ。来年はソ連からの宣戦の可能性に備えながら過ごしていくことになるだろう」
「バルカン半島を制圧した帝国の勇姿を見ながらお別れといたしましょう」
「「ではまた来年!」」
HoI4二重帝国AAR⑤1938年
「早速ですが訂正事項です」
「訂正だ」
「まず、MODの名前が『Austro-Hungarian Empire』に変更されました」
「名前が変わったためか、それとも既に同名のMODがあるからかは不明だが、中の人のHoI4のMOD一覧から一時的に名前が消えていた。もし同様のことが起こった人がいたら、慌てずにSteamで一旦サブスクライブし直してほしい」
「次に、前回37年にイタリアがダルマツィア沿岸を要求するイベントがありましたが、これは作者様のスピード対応によって現在はそのイベントが発生しないようになっているとのことです」
「投稿から2、3時間しか経ってないぞ…たまげたなぁ…」
「イタリアのNFとしてはそのままのようですね。まぁこのMODで二重帝国以外をプレイすることは考えられていませんので構わないと思います」
「それでは38年の本編だ」
「まず1月1日、艦船の研究機関スタビリメント・テクニコ・トリエスティーノ社を雇いました」
「かの弩級戦艦フィリブス・ウニティスを始めとする、二重帝国海軍の艦船の多くを建造した会社だ」
「そして2月9日、NF『研究枠の増加 II』を取得した。これからはバルカン諸国に宣戦布告出来るようにするルートを取っていく」
「ただし、最初に『防衛重視』だけは寄り道して取っておきます。軍需工場建設速度+20%が強いので」
「場合によっては陸上要塞や対空砲の恩恵を受けることも有るだろうね」
「さて、研究枠が5つになりましたが何を研究しましょう?」
「基地攻撃系の海軍ドクトリンを研究してくれ。史実年度を守りつつ使用する技術が他にないからね」
「既に艦船の研究もしていますが、陸軍国の我が国が研究5ラインのうち3ラインも海軍に割いてよろしいので?」
「後にも先にもこれっきりだろうから気にするな」
「しかもよりによって基地攻撃って。空母使う気なんですか」
「そこはまぁ、ロマンよ。二重帝国臣民たるものロマンを求めずどうするのか。将来的には帝国海軍やロイヤルネイビーと渡り合うぞ」
「アッハイ」
「海軍には唐突な優遇政策で日の目を見させることになったな」
「あの、今しがたこのシェーンブルン宮殿の前に爺さんが現れて、号泣しながら三跪九叩頭してるらしいんですけど…ヴィテーズ(勇爵)とか名乗っているらしいです」
「著しく美観を損ねるからつまみ出せ」
「4月28日、政治顧問にイムレーディ・ベーラを迎えた。史実でのハンガリー国立銀行総裁だな」
「民需工場建設速度+10%は強いですね。中の人は研究優先なので後回しにしましたが、工業最優先なら真っ先に欲しい人材でしょう」
「5月3日、軍需生産が拡大して資源の鋼鉄が不足し出したので、ドイツから輸入しました」
「なぜ仮想敵国のドイツから?」
「いずれは倒しますけど、連合と共産を相手にある程度は暴れて貰わないと困りますので。そのための投資ですね」
「なにしろウチの国、本来ならドイツの領土や勢力圏になる部分から出来ているからな。ドイツが弱体化した分を少しは補ってやる必要があるというわけだ」
「5日後、また研究ラインが空いたので戦場支援系の空軍ドクトリンの研究を始めました」
「制空戦や近接航空支援を得意とするドクトリンだ。CASを使うし、中の人のドクトリン的にも相性が良いので採用だ」
「8月21日、航空機の研究機関にマーヴァグ社を迎えました」
「ハンガリーの企業だな。航空機の研究が早くなる上に、戦闘機の性能が良くなる。制空権を確保しなくては始まらんからな、当然の判断だろう」
「9月7日、英仏が正式に同盟を結びました」
「38年9月7日ですから、史実ならミュンヘン会談を受けてのものでしょうが…」
「この世界のドイツは特に何もしてないんだよなぁ…」
「そのあたりまで考え出すとキリがありませんから、やめておきましょう」
「10月7日、山岳兵の軍が将軍の指揮できる上限の24個師団に達したので、2つ目の山岳軍として第4軍を立ち上げたぞ」
「これで初期からある陸軍司令官は使い切りましたね、後はモブを使いましょう」
「うーん、やはりもうちょっと司令官欲しいところだなぁ」
「それでは極東の日中戦争をチラ見して38年は終わりにしよう」(画像は撮り忘れました)
「日本の傀儡蒙古国が降伏した一方、南京が陥落しました。河北で引いた代わりに、手薄な南京に見事強襲上陸を決めたといったところでしょうか」
「この日帝有能では?」
「それでは今年はここまでと致します。いよいよ来年にはささやかながら戦争を予定しておりますので、どうぞお楽しみに」
「読者から戦争の指揮ぶりを見てみたいとの御言葉を頂いたゆえ、気合が入っているぞ」
「中の人は孫子信者なので、見せ場の無い戦いこそが理想と信じているのですが、AAR向きではありませんね」
「そこは見せ方を試されるのではないかな。それでは…Tschüss(バイバイ)!」
HoI4二重帝国AAR④1937年
「あけましておめでとうございます」
「では早速…建設に低地オーストリアでの軍需工場を発注しておいた。1年前に命じた高地オーストリアでの民需工場生産と並行して行う」
「1つの建設に使える民需工場は15までです。昨年1年間の工業化の成果でそれが上限に達し、余りが出たために2つ目の建設を行うわけですね」
「まず民需ありき、余力で戦に備える。国家として極めて健全で良いことだ」
「そんなヌルいこと言ってられる時代じゃないと思うんですがそれは…」
「さて、政治力がまた150溜まったので次の研究機関を雇う。戦車のタトラ社だ。史実のチェコスの企業だな」
「戦車の技術の研究時間を-10%、加えて戦車の装甲と対戦車攻撃力を+5%します」
「そして37年4月6日、ちょっと遅めのスペイン内戦が始まりました」
「スペインは共和派と国粋派に分かれしっちゃかめっちゃかです」
「HoI4ではHoI2と共和派と国粋派の色が逆なので、注意していないと見間違えることがある」
「国の政治体制によっては義勇兵を送ったり装備を送ったりと介入も出来るのですが、現在の我が国では不可能です」
「でも実際ウチの国はどっちつかずだな、どちらにも味方する理由は無いが…強いて言えば王党派もいる国粋派か?」
「いくらなんでもアウスブルゴ家(スペイン=ハプスブルク家)を復古しようとする王党派はいないと思うんですけど」
「まぁ直接ウチに関わりはないし放置で」
「さて、NFを引き続き『ウィーン中央駅』→『トランシルバニアへの投資』→『追加の研究枠 I』と取得していく」
「一方ドイツでは飛行船ヒンデンブルク号が火ダルマにならずに済みました」
「次の政治力は研究機関シュタイヤー・マンリヒャー社に使います」
「オーストリアの企業で、効果は歩兵装備などの研究日数を-10%だ」
「前にシュコダって言ってたのに登用しないんですか?」
「対空砲や対戦車砲を使わないからシュタイヤーの方が出番多いからね、仕方ないね」
「7月2日、アメリア・イアハートが世界一周飛行を達成しました」
「やさしい世界かな?」
「ウチの国にも寄ってくれたんでしょうか」
「調べたら赤道上世界一周飛行とのことだ、関係無かったな」
「NF『研究枠の追加 I』が終了しました、このまま次の研究枠追加まで進み続けます」
「良きに計らえ」
「7月14日、ソ連で大粛清が始まりました」
「ウチに逃げ込んでくれば手厚く迎えてやろう」
「赤軍への大粛清の主目標はキエフ軍管区だったらしいので、ウチとは国境接してますからね」
「7月19日、ちょっと遅めの盧溝橋事件です」
「天津租界に注意するよう言っておけ」
「(再現されて)ないです」
「11月11日、キリの良い日にスペイン内戦が早くも国粋派の勝ちで終了しました」
「チラチラ見ていたが、細かい包囲殲滅を何度か決めていたな。ドイツやイタリアからの援軍だと思うが、枢軸陣営はやってくれそうかな」
「さてどうでしょうか…。そして今のウチの国にはこっちの方が重要なんですが、スペイン内戦終結と日中戦争の開始で、国際緊張度が15%を超えました」
「よろしい、ただちに貯めておいた政治力で経済法を民間経済から部分動員に変更しろ」
「どう変わるのですか」
「持っている民需工場は建設に全部使えるわけではなくてな。民間経済なら、民需工場の30%は消費財として国民の必要最低限の生活物資を生産するために差し引かれている」
「だが経済法を部分動員に変更すると、それが20%に減るのだ。非常時だから切り詰めろ、贅沢は敵だとなるわけだな。差の分は建設に使えるから、ひいては兵器になっていく」
「世界中でそんなこと始めたら大不況待ったなしでしょうし、国民の不満とかは無いんですか?」
「生憎このゲームは戦争ゲーにつき、そんなものはない。HoI2の国民不満度みたいなのもないしな」
「えぇ…(困惑)」
「ぐんくつの音が聞こえるなか、航空機が貯まったのでウィーン近郊の空軍基地に、戦闘機300とCAS(近接航空支援機)100による第1航空艦隊を結成し配備しました」
「航空艦隊というのは中の人の脳内設定でゲーム上にそんなものはないが、素晴らしいことだ。k.u.k.Luftwaffeの輝かしい栄光の大きな一歩になるな」
「12月1日、宿敵イタリア王国がユーゴスラヴィア領の要求を宣言しました。イタリア系住民の多いダルマツィア沿岸地方はイタリア領であるべきだ、という話ですね。…ん?」
「いや、ちょっと待てよ。ダルマツィア沿岸の持ち主ってこのMODではユーゴじゃなくウチだろ」
「あっ…(察し)」
「これは対象をウチに書き換えるか、イベントそのものを全く違うものに変えてもらわないとですね」
「まぁ、そういう修正点が見つかったという点でこのプレイには意義があったというものだろう」
「そう考えるべきでしょうね」
「では、1937年はこれで終わりだ。また来年!」
HoI4二重帝国AAR③1936年
「まずはNF(National Focus)です」
「NFにはポーランドのものが流用されていて、ちょいちょい名前が二重帝国風にアレンジされているぞ」
「初手は政治力を+120する『帝国の強化』です」
「技術研究は電子機械工学、基礎工作機械、建築Iの鉄板の内政三点セットだ。しばらく戦争するつもりはないのでな」
「また、このタイミングで陸軍ドクトリンをデフォルトの大規模作戦から優勢火力に変更します」
「やはり帝国の将兵は多民族国家ゆえの根深い言語問題を抱えており、最前線でのハイレベルな連携を要する大規模作戦や電撃戦は向いていないからな。さらに人的資源が決して多くない帝国がこれを温存し、帝国の世界に誇るシュコダの砲を活かせるのはこのドクトリンだろう」
「本音は?」
「いちばん強いからです…」
「最初からそう言いなさい、しかも優勢火力が力まかせで緻密じゃないような発言に聞こえますよ」
「正直すまんかった」
「しかも中の人は電撃戦ドクトリン信奉者だからそっち使いたいくせに…」
「ん、まぁ戦車は使うが米独ソほど工業力がないから戦車の強みをフルで活かせるわけじゃないからな。それに二重帝国がどんな理由で電撃戦ドクトリンに目覚めるんだよ」
「二重帝国も内線作戦は必須ですし、ブルシーロフやカポレットは目にしているはずですし、戦車の雛形
は帝国が作りましたが、それだけでは足りませんかねぇ」
「足りないと思うぞ」
「一番の問題は史実とメタを峻別出来てないお前だぞ」
「すまんかった(二度目)」
「茶番はこの辺として…建設は高地オーストリアに民需工場だ。軍需工場は後回しとする」
「しばらく戦争しませんし、長い目で見ればそっちの方が強いですからね」
「続いて生産だ、各種兵器の生産ラインにどれだけ軍需工場や造船所を割り当てるかを選ぶ」
「せっかく36年最新型の戦闘機とCAS(近接航空支援機)が使用可能なので、これを作っていきましょう。さらに趣味で軽戦車を発注しておきました」
「造船所5つは輸送船1、駆逐艦2、軽巡2としておいた。ついでに艦が完成し次第アドリア海艦隊に配属されるようにしておく」
「さらについでに、艦隊に司令官を配属し、何故かスプリトにいる艦隊を帝国海軍の母港プーラに呼び戻しておきました」
「次だ。兵器の生産で必要になる各種資源のうち、自国生産で賄ない石油とゴムを輸入しておく」
「資源を1枠8単位を輸入するごとに、交換で相手国には自分の民需工場を1つ差し出さなくてはならない。それは民需・軍需工場等各種の建設に利用できるので、輸入は基本的には弱小国から望ましいだろう」
「というわけで、石油はベネズエラ、ゴムはオランダ領東インドから輸入します」
「さらに次、徴兵と配備です」
「ここでは徴兵法に則った率(現在1.5%)で徴兵に適した国民を徴兵し、それに軍需工場で生産した兵器を装備として与え、一定期間訓練することで師団(軍事ユニットの単位)を作る」
「作るのは歩兵師団×2に山岳師団×2です」
「軍の経験値を貯めることで師団の編制を変えられますが、帝国の師団編制は初期から非常に優秀です」
「のちのち砲兵をはじめ支援大隊を付けていきます。採用した優勢火力の陸軍ドクトリンは砲兵が強くなるタイプのものですからね」
「ではいよいよ時間を進めよう。」
「ものすごいスピード(1日が2秒ちょっと)で時が進むなか、全陸軍を歩兵、山岳、快速の3つの軍に振り分けておきます。同じ兵種で固めて運用する方がやりやすいので」
「36年3月5日、イタリア-エチオピア戦争が決着しました」
「割とこのイタリアは優秀…かな?」
「3月11日、最初のNFが終わり、我が国は政治力が+120されました」
「この政治力を使って徴兵法や経済法を変更したり、政治顧問や研究機関を登用したりして様々な効果を得ていく」
「では政治力190のうち150を使い、政治顧問ミラン・ホジャを迎えます」
「彼は原則として1日+1される政治力の増加を+15%する効果を持つ。政治力がモリモリ溜まるぞ」
「ミラン・ホジャは史実ではスロヴァキアの人物ですね。フランツ・フェルディナント大公率いるベルヴェデーレ・サークルに属したり、中欧連邦構想を唱えたり、チェコスロヴァキアで首相・外相・農相のポストを歴任したりした人です」
「この政治顧問のところは当MODで一番拘られているところだから、注目してくれるとありがたい」
「また、各国でもNFが取得され、ドイツから歴史イベント『ラインラント進駐』が発生しました。まぁ時報ですな」
「HoI4ではこのように、NFを取得した結果として歴史イベントが発生する。NF1つには原則70日を要し、史実AIがONなら概ね史実通りの日にちに歴史イベントが発生する。たまにAIが史実とは違う選択肢を選び、変な世界線に入ることもあるがな」
「たとえば今回のラインラント進駐では、そもそも進駐を行うか否かをドイツが選択し、それを受けて開戦するか見逃すかをフランスが選択します。今回は史実通りフランスは抗議だけして実際には何もしませんでしたね」
「フランスの内情からすれば当然なのだが、そういう弱腰を取るからますますつけ上がるし、中東欧諸国からの信用を失うのだ。ま、今回はその中東欧諸国のほとんどは我が帝国に統合されているわけだが…」
「さて、次です。サクサクいきましょう。次のNFは産業研究が1つ日数が半分になる『産業支援』、さらに続けて『都市の拡張』を取り、『五カ年計画』、『国土防衛基金』へと進みます」
「研究は原則として産業や電子工学など内政系を取り、余力で歩兵装備等を利用する軍事系のものを取っていく」
「また政治力が150溜まったので、次は研究機関に工業系の企業オーストロ・ダイムラー社を迎えました。これで産業系技術の研究時間が-10%されます」
「内政には重要な効果です」
「次の次には軍事理論家のロタール・レンデュリックだ」
「彼は師団編制を変えるのに必要な陸軍経験値を毎日微増させ、長い日数を要する陸ドク技術研究の日数を-7%してくれます」
「僅かとはいえ、平時でも経験値が溜まるのは本当に助かりますね」
「レンデュリックは史実ではオーストリアの軍人で、アンシュルスでドイツ軍に移りWW2でも活躍した人物だ。枢軸を抜けたフィンランドが自国からドイツ軍を追い払ったラップランド戦争でのドイツ側の指揮官として有名だな」
「そして年の暮れも差し迫った12月16日、ドイツから防共協定のお誘いが来たので受諾いたしました」
ウチの国としてはナチもNGだがアカもNGだからな。当然だろう」
「我が国もNFが終わったので、次は『ウィーン中央駅』を取ります」
「ちょっと脱線…いやいや、語ろうか。これは、それまでウィーン南駅や西駅などから各方面に延びていた主要な鉄道路線の駅を、新たに中央駅を設けて一つに統合しようというものだ。東京のバスタ新宿と同じようなものだな」
「この構想は19世紀後半からずっとあったのですが、資金難により完成したのはなんと2015年と最近の話なのです」
「だがややこしいことに、この『中央駅』(Wien Hauptbahnhof ヴィーン・ハウプトバーンホフ)」とは別に、ウィーン・ミッテ駅(Bahnhof Wien Mitte)と言うのもあるのだ。日本語的にはこちらも『中央駅』だ」
「それぞれの『中央駅』は、ミッテの方は地理的にウィーンの真ん中にあり、ハウプトの方は普通の駅より上位にあるターミナル駅という意味なのだが…日本人には紛らわしくて仕方ねぇよ!かんしゃくおこる!!!!」
「何でこんなに詳しいのかと言うと、中の人が今度現地の中欧を旅行する予定(現在2017年5/11、旅行は6/21〜28)で、それに使うつもりで色々調べているからなんです」
「元々このブログはその旅行記に使うつもりで作ったものだ。このAARはそのためのブログへの習熟という側面もある」
「読者の皆様におかれましては、このAARも中欧旅行記もご覧頂ければ幸いに存じます」
「「ではまた次回!!」」