ヴァーツラフのブログ

改名しました(2020/09/05)

ヨーロッパ旅行にあたって(中編)

こんにちは。

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今回は前編(http://eiger.hatenablog.com/entry/2018/04/04/021833)の続きです。ご自宅を出てから現地のホテルに着くまでを想定したご旅行のアドバイス記事となります。 

荷物は全て持ちましたね?

つい最近、ご夫婦が互いに相手が2人分のパスポートを持っていると思い込んだまま空港までやってきてしまい、当然フライトには乗れないわ、夫婦仲は険悪になるわという散々な話を聞きました。自分の物は自分で、という意識をきちんと持ちましょう!

 

○日本⇔ヨーロッパの飛行機

日本からヨーロッパとなると発着する空港は

成田空港(チューリヒワルシャワアムステルダムヘルシンキ、モスクワ、ブリュッセル、フランクフルト、デュッセルドルフコペンハーゲンマドリード、パリ、ローマ、ミラノ、ロンドン、イスタンブール行き)、

羽田空港(フランクフルト、ミュンヘン、パリ、ロンドン行き)、

関空(フランクフルト、パリ、アムステルダムヘルシンキ行き)、

中部(フランクフルト、ヘルシンキ行き)

があります。ここに挙げたのは直行便だけなので、乗り換えを駆使すればもっと色んな所に行くことが出来ます。

日本からヨーロッパに行くには、ロシアの方からの北回りルートと、中東からの南回りルートがあります。

北回りルートの方が所要時間が短く、南回りは行きでも機中泊をすることになり消耗するので、個人的には北回り派ですが…

南回りルートのメリットは、日本発は深夜になるので、日中忙しい人が仕事終わりに乗れるということでしょうか。

 

やはり海外に行くなら成田空港が覇権ですね。というわけで、東京から成田空港に行くことにスポットを当てたいと思います。

 

○東京都心から成田空港までのアクセス

大きく分けて電車とバスの2つがあります。

電車なら、渋谷新宿池袋などからのJRの成田エクスプレス(NEX)、上野や日暮里からの京成スカイライナー、羽田と成田を結び、日本橋などから乗れる都営浅草線と京成線のエアポート快特(スカイアクセス特急)が挙げられます。

成田エクスプレスは高いので、京成スカイライナーや、特急券不要のエアポート快特が個人的にはオススメですね。

バスであれば発着場所は様々ありますが、私はバスタ新宿や、水天宮前にあるT-CATから出ているエアポートリムジンを推奨します。詳しくはググッてくださいね。

 

○空港に着く(最重要!)

国際線の飛行機に乗るなら、離陸の2時間半〜3時間前には必ず空港に着いていてください!!でないと乗り遅れます!!(大声)

また、航空会社によって空港のターミナルは変わり、降りる駅やバス停も異なるので、事前にご自分の利用する航空会社がどのターミナルなのかをしっかり確認してください。

 

○チェックイン

空港に着いたらチェックインをしましょう。各航空会社のカウンターに向かいます。会社によってターミナルが違うので、ご注意ください。

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このチェックインで、持ってきたEチケットを本物の航空券に引き換えてもらい、キャリーケースを預けるのです。(国際線に乗るなら当然パスポートが必要です)

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重量オーバーするとお金が発生します!

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離陸より1時間半前くらいまでにこのチェックインをしないと、「乗る意思が無い、権利を放棄した」と見なされて折角のチケットが紙クズに変わってしまいます。くれぐれも余裕を持って空港にはお越しください…。

 

荷物は同じ航空会社なら乗り換え空港では向こうで載せ替えてくれますので、受け取りは最終目的地の空港です。

違う航空会社の場合は、申し訳ありませんが私には経験が無いので分かりません。出発地の空港のカウンターで聞いてみてください。多分受け取ってまた預けなきゃ駄目だと思いますが…。

 

チェックインしたら貰える航空券には、離陸時間とは別に「Bording time」というのが書いてあります。

これは「搭乗時間」で、その時間までに飛行機が発着するゲートの前に来て待機していろという意味です。

なおスナック感覚で10分20分は整備清掃等の都合で前後させられるので要注意です。だいたい離陸時間の30分くらい前までに設定されます。

チケット以外にも、荷物を預けたら預かり証としてバーコードの入ったシールというかタグを渡されると思いますが、これは目的地で荷物が返却されるまで絶対に捨てないでくださいね。

 

また、オンラインチェックインという技もあるのですが、初めての海外旅行、ましてや行き先が確実に荷物をカウンターで預ける必要のあるヨーロッパであるなら、別に知らなくて良いと思います。

 

○束の間の自由時間

チェックインを済ませたら、30分〜1時間ほどは自由時間です。日本食を食べ納めしておくなり、ショッピングするなり、展望デッキで飛行機を見るなり、Wi-Fiルーターを受け取りに行くなりご自由に満喫してくださいね。Bording timeまでの残り時間にはくれぐれもご注意を。

 

○出国審査・手荷物検査・ボディチェック

これらには1時間くらいかかると見ておきましょう。

ここから先は旅行者や職員以外は入れないゾーンになります。お見送りの方がいらっしゃいましたらここまでです。

 

まずは手荷物とボディチェック。

トレーがどんどん流れていきますので、それにデイパックと、財布や鍵や携帯、(あれば)手荷物のPCや、身につけている金属製のものは一旦外してトレーに置いてください。ジャージで行くべきなのはこのためです。

飲み物(というか液体)はここから先には持ち込めません!事前に処分しておいてくださいね。

なおこの際ライターは没収されますので、喫煙者はくれぐれもご用心を。

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そして出国審査です。

パスポートとチケットを用意しておきましょう。窓口に並び、パスポートに「出国」のスタンプを押されます。

長蛇の列が苦手という方は、一手間必要ですが自動で並ばずにも出国審査を受けられます。詳しくはこちら http://websae.net/quick-immigration-20130401/ を。(丸投げ)

 

◯搭乗

やっとゲートに到着です。

そうしたら今度は、必ず水のペットボトルを1または2本買っておきましょう!空港価格で高いですが、持ち込みは手荷物検査で引っかかってしまうので、ここで買うしかありません。

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飛行機の中でも機内食と一緒に水分補給のサービスはありますが、実際全然足りません。

脱水症状やエコノミークラス症候群を避けるためにも、ぜひ買っておき、小まめに飲みましょう。

エコノミークラス症候群は最悪死に至る恐ろしいものですが、これを読んで注意してさえいれば防げるものです。

なお、お茶やビールは利尿作用があるため避けた方が良いでしょう。水です!

 

さて搭乗です。

時間になったらゲートの前に列が出来るので、それに並びましょう。大抵の方はエコノミークラスだと思いますので、優先されるファーストクラス・ビジネスクラスの列に間違えて並ばないように注意です!

 

◯機内で

いよいよ機内に入ります!

誘導に従って自分の席についたら、必ずやっておかなければならないのは…

①モバイルデータ通信をOFFに!

画像は私の使っているiPhoneのものですが、「設定」から行います。Androidガラケーのことは良く分かりませんので、ご自分の端末ではどうなのかは調べてください。

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空の上や海外には、日本の携帯会社の電波は飛んでいません。なのでこれをONにしたままだと、携帯は「ありもしない電波を探し続けてデータ通信量もバッテリーの消耗もマッハ」という恐ろしい状態になりますので、くれぐれもやっておいてくださいね。

Wi-Fiルーターのみ利用して旅行される方は、日本に帰ってくるまでOFFのままで結構です。

なお、現地でSIMカードを買って入れ替えるという方は、現地に着いてカードを替えたらまたONにしましょう。そうしないと現地の携帯会社の電波が使えませんからね。

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②携帯の機内モードをONにする

(調べても分からなければ電源OFFしましょう)

要は、携帯の外部との通信をシャットアウトするのです。昨今はANAJALは国内線Wi-Fi無料、国際線では有料で利用可能ということで、フライト中でも通信可能な環境にはあるのですが…

それでも離着陸時には通信をカットしなければなりませんので、やっておきましょう。(機内アナウンスでもしつこく流されるはずです)

 

あとは靴を持って来たスリッパに履き替えたり、CAさんの安全指導を真面目に聞いたりしながら離陸を待ちましょう。

 

機内で避けるべきことはこの記事によくまとまっているので、一読されると良いと思います。

https://www.huffingtonpost.jp/david-puzzo/12-things-need-to-stop-on-a-plane_b_9641048.html

 

エコノミークラス症候群対策

エコノミークラス症候群を避けるには、買ってきたお水をこまめに飲むこと、あまり長時間座ったそのままの姿勢で固まらないことです。手足を隣の人の迷惑にならない範囲で動かしたり、トイレのために立って動いたりすることで防いでください。

 

座席端末

日本〜ヨーロッパなどの長距離便では、きっと座席にこのような端末が設置されていることでしょう。

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埋め込まれているコントローラーをボタンを押してカポッと外して、手元で操作します。

CAさんを呼んでしまうボタンもありますので、十字キー+決定ボタン以外には触れない方が無難かも知れませんね。

ディスプレイの表示は、基本的にその航空会社の国の言語または英語です。

が、TOEIC100点ぐらいのアホの私でも案外操作出来たので、きっとなんとかなると思います。(希望的観測)

端末の機能は、映画や音楽の鑑賞や、飛行している現在位置の表示などです。

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端末を使って、長旅を楽しんでくださいね。

まあ、大抵の航空会社の座席には↑のようにUSBポートがあるので、充電しながらご自分の携帯電話やパソコンをいじるのも良いでしょう。もちろん本を持参して読むというのも大いにアリです。酔いやすいですけどね。

 

機内食

機内では機内食が提供されます。回数は日本とヨーロッパの間なら、食事×2と軽食×2でしょうか。

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食事のメインは大体2種類から選べます。

普通の人なら充分な量が提供されますので、もし乗り換えの空港で小腹が空いたとしても、何か食べる必要は原則ありません。

逆にもし多いと感じたら、躊躇なく残してください。もったいなさより、あなたの健康状態の方が大事です。

↓は私が実際にアエロフロート・ロシアの機内で供された機内食です。ご参考までに。

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また、もしカップのような容器に入った水が出てきたら、飲み水っぽく見えなくて戸惑われるかも知れませんが、それはミネラルウォーターですので飲んで頂いて大丈夫です。🙆‍♂️

運搬・収納・廃棄に都合が良いためにそのような形になっているだけです。

機内食にビール、ワインなどお酒も供されます(選択が可能)が、機内で飲み過ぎは禁物。

お酒に自信の無い方はソフトドリンクにしておきましょう。

お酒は飲むと分解に水分を奪われるのでエコノミークラス症候群の危険性が上がりますし、酔って機内で騒げば大顰蹙です。くれぐれも気を付けてくださいね。

 

ギャレー

ギャレーというのは、CAさんたちが配膳の準備をしている場所です。機内食の配布の前後すぐでなければ、行けば軽食や飲み物を貰える航空会社(ターキッシュエアラインなど)もあるようですが…原則的には乗客が立ち入るべきではない場所ですね。

 

トイレ

機内のトイレは人数に比べてとても少ないです。早め早めの利用を心がけ、長時間占拠したりせず、かつ綺麗に利用するようにしましょう。

なお、トイレの洗面台の棚には歯ブラシなどのアメニティが早い者勝ちで置かれていることがあります。狙ってみるのも良いかもしれませんね。最初からアテにはしないでください。

 

○乗り継ぎ(直行便の方は飛ばしてください)

目的地に向けて乗り換えです!

着陸しても機外に出られるようになるまではしばらく時間がかかるので、身支度はしつつも気長に待ちましょう。

また、このタイミングで携帯や腕時計を現地時間に合わせてください。

空港施設に入ったら、「Passport Control」(入国審査)ではなく、必ず「Flight Connection」または「Transfer」(乗り継ぎ)に進みましょう!もし間違えると非常に面倒臭いことになります。くれぐれも気を付けてください。

一度パスポートをチェックされ、ボディチェックを受けます。

その後は乗り継ぎ便が出るゲートまで移動し、時間までは第三国の異国情緒を満喫してください。

買い物には一々現地通貨を用意していられませんので、クレジットカードが大いに役立ちます。しかし、空港価格でぼったくられるのは覚悟しておきましょう。

その後は再び空の旅をお楽しみください。

 

問題はもし飛行機が遅れたり欠航したりで乗り継ぎに失敗してしまった場合です。私は幸い経験が無いのですが…その時は即座に航空会社のカウンターに行って問い合わせましょう。

カウンターが見当たらなければ、空港のWi-Fiに繋いで(メールアドレスの入力が必要な場合があります)航空会社に電話をかけましょう。

日本からヨーロッパに行くような長距離便を飛ばす航空会社なら、無料で翌日以降の便に振り替えて、宿泊も手配してくれます。

しかしLCC(格安航空会社)利用の場合は、そういったサービスは基本的に受けられません。

運賃の違いはこういう部分に出てくるのです。

 

○到着

いよいよ目的地です!

着陸しても機外に出られるようになるまではしばらく時間がかかるので、身支度はしつつも気長に待ちましょう。このタイミングで携帯や腕時計を現地時間に合わせてください。

 

○入国審査

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パスポートを提示し、入国スタンプを捺してもらいます。

なお、ヨーロッパではシェンゲン協定加盟国に加入している国には最初に入る国でスタンプを捺されればそれで良く、協定加盟国内でなら他国に出入りしても一々出国・入国審査を受ける必要はありません。これホント楽です。

 

私は幸い過去2回の渡欧では無言で通過出来ましたが、本来なら渡航の目的や日数を訊かれてもおかしくありません。

英語で構いませんので、「Sightseeing」(観光)、「○○Days」(日数)くらいは言えるように準備しておいた方が良いでしょう。

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○受託手荷物受け取り

入国審査を済ませたら、預けた荷物を引き取ります。飛行機の便ごとにベルトコンベアに荷物が流されてくるので、自分のが流れてきたらピックアップしましょう。

自分が人の荷物と、人が自分の荷物を、どちらにせよ間違えて持っていかないようくれぐれも注意しましょう。何かしら目印があると良いでしょうね。↓は私が使ったものです。オーストリア🇦🇹好きなので、国旗に擬えて赤白赤のベルトを目印に使って目立たせました。

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○税関

普通は用事があるなら行きではなく帰りなのですが、一応ここで説明しておきます。

国ごとに持ち込むことに税金がかかる物や量、持ち込み禁止なものが決まっていますので、それに「自己申告で」届出ます。

誰もが気をつけるべきポイントとしては、基本的にお酒は瓶3本まで税関を通さなくてOKなのが相場で、それ以上は税金を払わなくてはなりません。

日本の空港だと窓口を通過しないと空港の外に出られませんが、ヨーロッパの空港なら動線上には無く、少し外に逸れた所にあるはずです。

私は荷物を開けろと言われたことは幸いありませんが、もしかしたら言われるかも知れませんので注意です。

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日本税関の海外旅行者の免税範囲をぜひご一読ください。(帰国時に必要)

http://www.customs.go.jp/kaigairyoko/menzei.htm

 

ロストバゲージ

ここで恐ろしいのは、ロストバゲージという預けた荷物がどこかに行ってしまって回収出来ないケースです。

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元々出発した空港か、乗り換えた空港でどれか別の便に間違えて積まれた可能性が高いです。

もちろん航空会社はそんなことがないよう細心の注意を払ってくれていますが、絶対ということはありえません。

この場合、すぐに空港職員にその旨を告げて、預かり証のバーコードを提示し、自分の氏名や連絡先や日ごとの滞在先などを書類に書き、届くのを待つことになります。

私は幸い遭ったことはないので、詳しくはこちら( http://hokensc.jp/kaigai/lostbaggage.html )など外部サイトをご覧ください。(丸投げ)

機内持ち込み荷物の方に1日分の着替えを入れておくよう前編で申し上げのは、このリスクに対応するためですね。

 

○小銭を作りましょう

空港から出た後はホテルへ向かうことになると思います。

ここで注意しておくべきなのが、

・ヨーロッパの公衆トイレは原則有料(50〜100円程度が相場)※空港は基本例外

・水道水を飲むのは危険(オーストリアなど一部例外あり)

ということです。

トイレの入り口が有人ではなく自動改札になっていると特に、両替した時のままの大きいお金ではトイレに入ることが出来ない可能性があります。

↓はオーストリアハンガリー国境近くの高速道路のサービスエリアのトイレの様子です。

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余談ながら、このサービスエリアでは、トイレに入ったチケットがサービスエリア内の店舗でのその金額分のクーポン券になるという実に賢いシステムでした。(私はそれで駄菓子を買いました)

 

よって、まずはミネラルウォーターを買いましょう。そして小銭を作るのです。

 

そして水を買う時に重要なのですが…

「ヨーロッパでは炭酸水が普通(ガス抜き)の水と同じかそれ以上に当たり前」ということです。だいたい両者並んで売っています。

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写真は私がオーストリアで購入した同じ会社のミネラルウォーターです。赤い方がガス抜き、青い方がガスありでした。

色は国やメーカーにより基準が異なりあまりアテにならないので、50/50の運試しをしたくないのであれば、現地語の「ガスあり(抜き)の水」という単語を覚えていくことをオススメします。両方買うというのもアリですけどね。

 

○締め 

長旅お疲れ様でした!ようやくヨーロッパに着きましたね!テレビや写真や絵で見たあの憧れのお城、聖堂、橋、鉄道、グルメ…全てが今やあなたの目の前にあります。

次回後編では、現地での安全かつ快適な観光の楽しみ方をお伝え致します。乞うご期待!

 

→続き(後編)

http://eiger.hatenablog.com/entry/2018/07/04/220607

 

←戻る(前編)

http://eiger.hatenablog.com/entry/2018/04/04/021833