HoI4二重帝国AAR⑧1941年
「あけましておめでとう。ちょうど念願の空母が完成していたので、『Franz Ⅰ』と命名しておいたぞ」
「公募により、昔のハプスブルク家の君主から頂戴しました。フランツ1世て誰だっけ?という方は、マリア・テレジアの夫といえば伝わるかと思います」
「1月16日、イギリスがイタリアのタラントとシチリア島に上陸を敢行しました」
「数日で海に叩き落とされたが…イギリス十八番の奇襲上陸だな。イタリアはタラントを空襲どころか占領されて恥ずかしくないの?」
「プーラをギリシャに占領された私達が言えたことではないんですが…」
「3月21日、徴兵法を『限定的徴兵』に変更し、徴兵の割合を2.5%まで上げた。なお、NF『軍国主義』で1.0%プラスされているから合計3.5%だな。これで人的資源が増えたぞ」
「4月29日、泥濘期が終わったのかドイツ軍が戦線南部で攻勢に出て、戦線を突破して瞬く間にオデッサまで占領しました」
「これにより我が国とソ連の陸上の国境は無くなりました。が、輸入は黒海経由で行なわれるので問題ありません」
「中央や北方では少し後退したようだが、さすがドイツ軍。速いな」
「ですが、この形だと分断されて突出した南方に包囲殲滅の危険がありませんか?」
「41年5月の絶頂期ドイツ軍を信じろ」
「6月13日、シナイ半島に押し込まれていたはずのイギリスが一転攻勢に出て、スエズ運河を奪還していました。まだまだ分かりませんね」
「イタリアは何をやってるんだ…」
「6月28日、新型戦車の研究が完了しました。主砲、エンジン、装甲を改良した上で大量生産に入ります」
「1941年だと…史実ハンガリーのトゥラーンやドイツ占領下チェコのT-25とかだろうか?妄想が膨らむな」
「7月11日、緊急事態です。懸念通りにドイツ軍の突出した南方軍集団推定30個師団が、ソ連軍によりご丁寧にも二分割されて包囲されました。脱出は絶望的かと…」
「…早いが、勝負あったな。ただちに全軍を対ソ戦配置から対独戦配置へ移行!攻勢計画を立案しろ!宣戦の正当化工作を始めろ!」
「オーバーシュレージエン、ニーダーシュレージエン両州の奪還を名目に正当化を始めました。オーストリア継承戦争以前の国境に戻してやりましょう」
「お前はいつの時代に生きているんだ?」
「7月13日、総力戦に備え海軍総司令官にホルティ・ミクローシュを任命しました。言わずと知れた史実ハンガリーの『摂政』ですな」
「空母艦載機が強化されるトラップもいたのだが、まだ空母が1隻しかいないので、主力艦直衛艦が強化されるホルティをチョイスした」
「あっ、この人見たことあると思ったら、この前シェーンブルンで捕まった不審者じゃないですか」
「これでもハンガリーの国民的英雄なんだから許してやれ」
「クソッタレめ!本当に大粛清やったんだろうな奴らは⁉︎」
「さらに23日にはシュレージエンまで赤軍が侵入。これにより正当化工作がパアになってしまいました。宣戦が遅れます」
「ええいこのっ、なら今度はバイエルンだ。文化的に近しいバイエルンは我らオーストリアに統合されるべきである!」
「9月1日、国粋スペインが枢軸に加盟。おそらくヨーロッパが赤化してしまうのではないかとの危機感を覚えたのでしょうな」
「8日後、英領ジブラルタルが陥落。イギリスもやっとスエズを奪還したらこれだ、踏んだり蹴ったりというところだな」
「9月14日、正当化工作が終了したので即日ドイツに宣戦布告しました」
「用意できた兵力は、陸軍103個師団に空軍7個航空艦隊(戦闘機2100/CAS700)だ。これをドイツ国境と、イタリア国境と、旧アルバニアのイタリア国境と、万一の参戦に備えてトルコ国境にも配置した。また、陸軍の装甲軍はベルリンを直撃するためにズデーテンラント北側に配置した」
「ハイエナする以上、せめてベルリンは取っておきたいところだな。講和会議でソ連にあまり大きい顔をさせるわけにはいかない」
「赤軍は既にベルリン目前まで迫っています。横取り出来るかは怪しいところです」
「ドイツ!漢気を見せろ!」
「海軍の水上艦隊と潜水艦隊にはアドリア海と地中海東部を戦闘哨戒してもらいます」
「それでは…進撃開始!徴兵逃れの美大落ちを介錯してやろう!」
「宣戦の直後、ドイツと戦争状態になったことにより連合陣営からオファーが来たので受諾しました」
「断る理由がないからな」
「9月22日、我が国の装甲師団が赤軍より先にベルリンに入城しました!ライヒスタークには二重帝国旗が翻っております!」
「やったぜ(ガッツポ)」
「そのまま我が軍はバルト海まで打通、赤軍からドイツを切り離して蓋をしました!後は切り取り放題です」
「我らが装甲師団は優秀だな!手塩にかけて育てた甲斐があったというものだ」
「西部では連合軍がオランダに大挙上陸しています。このままドイツ軍をサンドイッチにしてやりましょう」
「10月6日、コペンハーゲンを解放」
「10月11日、ローマを占領しました」
「翌日、ベルリンとローマの占領を受けて戦後の体制を決めるためヤルタ会談が行われました」
「我らの席はないのか!ベルリンとローマに翻りしはどこの旗だと思っている!」
「10月26日、ドイツが降伏しました。対象の名義はスターリンになっています」
「ぬう…ベルリンを含むドイツ本土の8割方は我が軍が占領しているのに…」
「ほとんどロクに抵抗されていませんから、ソ連がドイツ軍を全部引き受けてくれたのでしょう。仕方ないことかと」
「11月7日、マドリードで講和会議が招集されました!」
「はあ?まだ日本がいるだろ⁉︎」
「よく分かりませんが…とにかく講和です。発言力となる戦勝点はソ連が1位、我が国が2位のようです」
「ちょうど7週間くらいで終わったな。普墺戦争のお返しだドイツめ」
「まぁ短期で済んで良かったです。確認したところ、何故か日本とその他おまけの国々は枢軸から離脱、戦争は未だ続行されています」
「まだ日本と戦争は続くのだな。しかしドイツ=ベルギー戦争ということは、ポーランドは連合入りしていなかったのかな?」
「よく分かりませんね。よく確認していなかった私の手落ちです。申し訳ありません」
「しかし、我らの損害は僅かに29k(29,000人)か。ドイツを食ったのに損害はバルカン戦役と大差ないではないか。素晴らしいな」
「さて、ソ連の要求は…ベルリンを中心とした傀儡の東ドイツの建国、イタリアの海外領土を傀儡として独立、イタリアとスペインの傀儡化、イタリアがフランスから奪ったサヴォイとプロヴァンスとコルシカ島のソ連への割譲か」
「地中海がアカに席捲されてしまいますし、我が国と西欧との間に楔を打ち込まれましたな…しかもアルバニアが取られたのは戦略的に痛いです」
「まぁ、対枢軸戦が終わってからも我が国と連合で利害が一致し続けられるというのは良かったのではないかな?」
「それは一理ありますね。次は連合と一緒に対ソ戦をすることはこれで確定です」
「ところで、スペインは可哀想にな…欧州赤化を食い止めたい一心で参戦したら、ロクに戦わない内に自分が赤化させられるとは…」
「それで我が国の要求ですが、如何なさいますか?」
「ドイツ・イタリアへの意趣返し!この一点につきる」
「具体的には?」
「ドイツからは文化的に近しいオーバーバイエルン、ニーダーバイエルンの両州と、普墺戦争で争点になったシュレスヴィヒ=ホルシュタインを割譲させ、イタリアからはオーストリアの旧領ヴェネト州とロンバルディア州を割譲させる!」
「いつの時代に生きてるんだお前は!講和会議の他国の連中もドン引きするわ!」
「いーや!これは完全に正当な要求である!ポチッとな!」
「たまげたなぁ…」
「それでは、戦後のマドリード体制を確認していきたいと思う」
「まずはドイツからだ。民主化された西ドイツと、共産化された東ドイツに分断され、バイエルンとシュレスヴィヒは我が国が頂戴した」
「次にポーランドだ。ポーランドは復活出来ず、東側はソ連に占領され、ダンツィヒ(グダニスク)をはじめ西側の一部になんと英領ポーランドが作られたぞ。なお南部のガリツィアに関しては元々帝国領だ」
「ちょっと謎ですよねこれは」
「ポーランド分割(2年ぶり6回目)」
「これは…もう二度とポーランドは復活できないでしょうねぇ…」
「ポーランドは地理的概念だから」
「次に、地中海方面です」
「自由フランスが復活しましたが、プロヴァンス、サヴォイ、コルシカ島がソ連領となりました」
「イタリア、スペイン、リビア、エチオピア、アルバニアがソ連の傀儡となったな。リビアのことだが、ソビエト領北アフリカなんて国は初めて見たぞ…」
「また、イタリアからヴェネトとロンバルディアを返してもらったな。旧領を回復して気持ちええんじゃ」
「またこの人は…」
「それでは、さらにパワーアップした帝国の姿を見て今年を終わろうか」
「ICは236まで成長しました。5年前が48だったと思うと感慨深いですね」
「立派になったものだ。これからさらに発展させていかねばならんな」
「来年は日本までの遠征と、将来の対ソ戦を準備することになるでしょう」
「それでは皆さん、お元気で!」